アッシジの夕日 ~天使のはしご

インフォメーションで薦められた、夕日が一番美しく見える場所を訪ね、息切れしながら丘のてっぺんまで辿りつくと、マッジョーレ要塞がお出迎え。

驚いたことに頂上には、あんなに観光客でごった返してた街中と違い、犬の散歩中の夫婦と、ダンスミュージックがかかってるBMWの周りでフォークダンスをしている若者たちと私だけだった。

この道をまっすぐ向かうと、聖フランチェスコ大聖堂を含めたウンブリアの大パノラマが見渡せる。

こんな絶景ポイントなのに誰もいなくて、遠く下の方から犬の鳴き声、鳥の声、風が谷を抜ける音だけがする。

雲の隙間からは、太陽の光がアッシジの大地を照らしており、ヨーロッパではこういった光を「天使のはしご」と呼んでいるそうで、宗教画によくある雲の隙間から天使が降りてくる絵をリアルに見ているようだった。

自然の音だけがする中で、夕日に照らされた景色をずっと眺めていると、身体が溶けてしまいそうな感覚になった。フランチェスコが自然と一体化した聖人と呼ばれる由縁も。ほんの少し味わえた気がした。

午後8時になったのだと思う。
アッシジ中の教会の鐘が鳴り始め、音が幾重にも響いた。風景で感動することは多々あれど、この時は全身に鳥肌が立ち目眩がするほどだった。

目から自然と涙が零れ落ち、ここまで連れてきて頂いたことに感謝のお祈りした。

鐘が鳴ってる間はまるで違う世界にいるような感覚だったけど、鳴り止むとまた静寂がもどり、我に帰ったように遠くから犬の鳴き声とダンスミュージックがまた耳に入ってきた。
そろそろ街に戻ろうかね。。

「踊ろうよ!」
とっても気さくで陽気な若者たち。全然、夕日とかお構いなしでBMWの周りをフォークダンス☆

若いね~と呟きながら坂道を降りていると、向こうから自転車で登ってくるツワモノがっ!
「チャオ!」
・・・歩いても大変なのに。。。余裕のチャオ。。スゴ過ぎ・・・と思って振り返ると。。

なぬーーーッ!夕日のショーはまだ終わってなかったのかー!慌ててて戻ってみる。

【後日談】
イタリアから帰ってきて、新しい人と出会う機会が多く『アッシジはヨーロッパのエナジースポットだよ!』と口々に言われた。また、ロサンゼルスからきたスピリチャルなゲイ男性(カソリック教徒)曰く、『なぬー!?アッシジに行ったって?!ヨーロッパで一番エネルギーがある場所で、僕も絶対に行こうと思ってる場所』と熱弁。

何を証拠に・・・と思っていたのだけど、後日、(ノンクリスチャンの)アメリカ人とドイツ人も同様に言っていた。

でもあの並々ならぬ感動は、エナジースポットのおかげだったかもしれない。

アッシジの夜につづく。。