静かなるアクアマリンの湖 Bow Lake

カナディアン・ロッキーが堪能できるロッキーパノラマ街道(93号線)のドライブ途中、否が応でも目に飛び込んでくるアクアマリンの湖。

車を止めない理由がありません。

ボウ湖と呼ばれる大きな宝石のように美しい湖では、魚釣りを楽しんでる人もいて、私も水晶を清めさせて頂きました。水はひんやり冷たく、クリアなバイブレーションがとても気持ち良い。

水源はボウ湖の背後にあるボウ氷河(Bow Glacier)、クロウフット氷河、ワプタ氷河。そしてボウ湖から流れているのがボウ川(Bow River)。Bowというのは英語で弓矢の弓のこと。

ヨーロッパからの入植者達がやってくる何千年も前から、このボウ渓谷ではファースト・ネーションと呼ばれるカナダ先住民、ナゴダ族、ツー・ツィナ族、ブラックフット族のテリトリーで、女性は木の根やナッツ、ベリー採集、男性はバッファロー狩りや魚釣りなどのハンティングをして暮らしていました。弓の材料に葦が使われており、狩が得意なブラックフット族はボウ川のことを「弓に使う葦が生えている川」と呼んでいたのだそう。それを短縮して弓川になっちゃったのか?!

最終氷期の頃から存在しているというグレイシャーと湖。人間の手もほとんど入ってない、先住民たちが毎日見ていた景色を落ち着いて眺めるには1番良い場所かもしれません。我々は近くで一泊した後、日の出前にボウ湖に戻ってきた。

ボウ湖の湖畔にはナムタイジャ・ロッジ(Num-Ti-Jah:先住民ストーニー族の言葉で小動物の”テン”という意味)という赤い屋根のロッジがあり、すでに少しの宿泊客が散歩をしながら、壮大な太古の風景を静かに堪能していました。私は写真を撮りながら、コーヒー豆を擦りながら、お湯を作りながら、生命の誕生のような朝焼けを眺める。先住民たちから、カメラ小僧はせわしいな〜と笑われそう。

この中央の1番奥にあるのがボウ氷河。氷河が滝になって流れているのが見える。近年、全体的に侵食が激しく進んでいるのだとか。
昔はこの岩の下側がカラスの足跡のように見えていたことから、クロウフットと名付けられた氷河。

朝日が登りきった後、コーヒーを飲みながら、何万年もの歳月をかけて変化し続けている大自然の営みを実感していました。

バンフ国立公園の広告塔のようなモレーン湖やルイーズ湖、ペイト湖に比べたら地味なボウ湖ですが、心穏やかにグレイシャーを眺めたい時はボウ湖へどうぞおいでやす。